目印となる星の並びがたくさんあるのが春の星空。今年は日を追うごとに位置を大きく変える火星にも注目です。
★春の目印「北斗七星」と「春の大曲線」
春の夜空で何より目印となるのは「北斗七星」です。北の空を眺めると、7つの星が“ひしゃく”を横から見たような形に並んでいます。“ひしゃく”とは、お寺や神社で水をすくう時に使う道具のことです。“ひしゃく”の持ち手は少し曲がっていて、このカーブを伸ばしていくと1等星を二つ見つけることができます。1つがうしかい座にあるオレンジ色の「アルクトゥールス」、もう1つがおとめ座にある青白い「スピカ」です。北斗七星から伸ばしたカーブを「春の大曲線」と呼んでいます。
★「春の大三角」からしし座を見つけよう!
アルクトゥールス、スピカ、そしてしし座の2等星「デネボラ」を結んだ三角形が「春の大三角」です。デネボラはしし座のしっぽにあたる星です。しし座の手がかりを掴んだら、その右側に“?(クエスチョンマーク)”を左右反対にした星の並びが見えてきます。こちらがしし座の頭から胸元にかけての星の並びです。しし座の胸元に輝くのは一等星「レグルス」です。北斗七星の先から4番目と3番目の星を結び、南へ伸ばすとレグルスを見つけることができます。
★星座の間を大きく移動していく「火星」
惑星は、星空の中で星座を形づくる星(恒星)とは異なる動きをすることが古くから知られていました。現在ではその原因が、それぞれの惑星が太陽の周りをまわっている(公転している)からだと分かっています。そしてその周期は惑星ごとに異なるため、星空の中での動き方も異なっています。
この春の間、火星はふたご座からかに座、しし座へと少しずつ位置を変えていきます。一週間ごとに観察していくと、まわりの明るい星との位置関係の変化が分かりやすいので、ぜひチャレンジしてみてください。
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