夏の夜風を受けながら、天体観測はいかがでしょうか。プラネタリウムや星座早見で探した星を、ぜひ本当の空でも見つけてみてください。
★夏の目印は「夏の大三角」とさそり座のアンタレス
夏の星座には4つの一等星があります。頭上の高いところで輝く、最も明るい星がこと座のベガ、南東に視線を下げていくとわし座のアルタイル、北寄りにあるのがはくちょう座のデネブです。この3つの星を結ぶと、ケーキを切ったような少し細長い三角形の形ができあがります。これが「夏の大三角」です。また、南の空の低いところには赤い星が明るく輝いています。さそり座の心臓に位置する一等星アンタレスです。アンタレスのまわりの星をたどると釣り針のような形に見えるため、日本ではさそり座の形を「魚釣り星」と呼んでいました。
★天の川を見てみよう
夏といえば、天文と関わりの深いイベントにたなばたがあります。織姫と彦星が天の川を渡り、年に一度出会えるというお話ですね。お話に登場するように、夏は天の川が最もきれいに見える季節です。実際の星空において、織姫がこと座のベガ、彦星がわし座のアルタイルにあたり、ちょうど二つの星の間を天の川が流れています。今年の旧暦7月7日(伝統的七夕の日)は8月22日です。星が良く見える場所で、天の川探しにチャレンジしてみましょう!
★8月13日(日)はペルセウス座流星群のピーク
一年の中でも特に流れ星がたくさん流れる「三大流星群」のひとつが、8月中旬にピークとなる「ペルセウス座流星群」です。毎年見え方に違いがある中、2023年は見やすいと予報されています。月明りや街明かりがあるほど暗い流れ星が見えにくくなりますが、ピークの時期に新月に近づいていくため月明りに邪魔されないのです。流れ星の観察をするときは、街灯を避け、なるべく空が広く見られる場所で安全に行いましょう。